JOURNAL

美しいということ

「美」とは、一つの感覚。
それぞれの人の主観に由来するものなので、「これは美しいものだ」ということは簡単です。
しかし、それがなぜ美しいのか?となると、なかなか説明は難しい。

掛け軸の勉強を始めました。
そこに書かれている漢字やかな文字。
わざわざ掛け軸にするのだから、いい文字のはずなのですが、
どうもよくわからない。
にょろにょろっとした線が描かれていて、とても読めません。
なぜこれが美しいのか・・・

まだ2回の講義を受けただけなのですが、
その背景にある歴史や、当時の方々が美しいとしてきたものを学ぶと、
なるほど、確かに美しく感じる。
いままで気付かなかった曲線の美しさ、文字の意味なども見えてくる。

そうか、これが日本人が蓄積してきた知識と美意識なんですね。
過去の日本の美も理解すると、現代の美もその延長線上にあることがよくわかる。
過去と現代の点が結ばれ線になれば、これからの、未来の美も想像しやすくなる。
その線を延長すればいいのですから。

自分の感情は、自分の経験から湧き出てくるもの。
未知の美を理解するには、まず学ばなければならない。
よしとされている物が理解できないときは、まだ勉強が足りないのだな、と思うようになりました。

知識が増え、理解できることが増えてくると、
いままで気にならなかったものが気になるようになる。
新しい気付きが増えます。
知識の上に蓄積されるこの気付きが、人生を楽しくさせる大きな要素なのかもしれません。

新しい知識との出会いは宝です。
その宝がそこら中に転がっているお店になりたい。

[感じたこと]